年賀状は必要?それとも不必要??年賀状不要論について考えてみる

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新年の挨拶にかかせないものといえば、年賀状ですよね。

1月1日から郵便局の配達員さんが配ってくださり、受け取ることを楽しみにしておられる方も多いと思います。

また、普段なかなか連絡を取れていない人とも、年賀状で近況報告しあうという方もおられるかと思います。

そんな年賀状ですが、近年、発行枚数が毎年減っています。

年賀状以外にも連絡を取り合うツールが増えたということも影響していると思います。

最近では年賀状が必要ではなく、不必要だと主張する「年賀状不要論」を唱える方も増えてきているそうです。

そもそも日本の伝統的な文化と思われている年賀状はいつから行われているのでしょうか?

気になったので、年賀状の歴史と、年賀状が必要または、不必要という意見の主張についてまとめてみました。

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1.年賀状はいつから行われているのか?

●年賀状のもと

年賀状のやり取りを行うには、「暦」「文字」「書状を運ぶ制度」が必要になります。

日本ではこれらの制度が整ったのが7世紀中盤頃だとされています。

このことから最初の年賀状のやり取りは7世紀後半頃に行われただろうと考えられております。

ただし、日本で最初に年賀状のやり取りを行った人に関する史料は残っていません。

平安後期に藤原明衡によってまとめられた往来物(おうらいもの・手紙文例集)「雲州消息」に、年始の挨拶を含む文例が数編収められています。

このことから、平安後期には、少なくとも貴族階級の中には、離れた所にいる人へ「年賀状」を送る文化があったと考えられます。

江戸期に入ると、街道の整備と「飛脚」制度が充実していき、一般の庶民にも年賀状が普及していきました。

●郵便制度と年賀状

明治3年頃になると、郵便制度が発足し、明治20年頃になると国民の間で年賀状をハガキで出すことが主流になりました。

その後、年賀状を出す人が多すぎて処理が追いつかなくなり、年賀状は指定された郵便局で処理するという決まりができました。

昭和12年に、日中戦争が始まりそこから第二次世界大戦の終戦まで年賀状は自粛されるようになり、利用者数は減り、終戦後からまた利用者数は増え始めます。

実は、このときはまだ年賀専用ハガキというものはありませんでした。

私達の知っている年賀専用ハガキの誕生は昭和24年になります。

年賀専用ハガキはお年玉付きというアイデアのもと、一市民が発案しました。

戦後の大変なときにそんなものは不要だという意見もあったそうですが、紆余曲折を経て、お年玉付き年賀ハガキが誕生しました。

この年賀専用ハガキがキッカケとなり、年賀状の流通量は戦前を大きく上回ることになりました。

http://www.nengahaku.jp/history-1.html

2.年賀状の発行枚数

下記は年賀状の2001年から2016年の年賀状発行枚数の推移になります。

年賀状

西暦

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16

枚数(億)

40.2 39 44.5 43.6 40.8 37.9 40.2 41.3 38.9 38.2 36.6 35.8 34.1 33 32 30.2

発行枚数は2008年以降から増えることはなく、減り続けています。

2016年は30.2億枚となり、2003年の44.5億枚と比べると、14億枚も減っていることになります。

13年間で14億枚減っているので、年間の減少枚数にしてみると毎年1億枚弱減っていることになります。

2016年発行枚数が30.2億枚なので、このペースで減少すると30年ほどで年賀葉書は無くなることになります。

3.年賀状が必要という意見

年々利用者が減っている年賀状ですが、それでも2016年の発行枚数は30.2億枚という大きな数字です。

年賀状を利用される方は下記のような理由から必要性を感じられています。

●疎遠になっている人との近況報告ができる

普段、会えない友人や、恩師、過去にお世話になった人、疎遠になりそうな人達との近況報告ができるからという意見になります。

年賀状というキッカケのおかげで繋がれるという側面を含んでいます。

●日頃の感謝の気持ちを気持ちを込めて伝えたい

普段からお世話になっている人にあらためて、きちんとした形で感謝の気持ちを伝える手段として使われるという意見です。

●インターネットを活用出来ない人に挨拶するため

年始の挨拶はインターネットを利用して行えますが、インターネットを活用出来ない方もおられます。

そのような方々に挨拶を行うために、必要であるという意見になります。

●毎年のお正月の楽しみになっているから

子供の頃からお正月に年賀状を貰うのが楽しみで、今もそうだという意見です。

毎年、ポストを何回も覗きに行くという方もおられます。

●暖かみがある

インターネットを利用した挨拶より、ハガキで貰ったほうが暖かみを感じられるという意見になります。

書く方も暖かみを出すため、手書きにこだわる方もおられます。

必要

4.年賀状が不必要という意見(年賀状不要論)

●インターネットを利用したSNSでまかなえる

年賀状の目的である近況報告は、メール・LINE・facebook・twitterで行えるという意見になります。

ここ10年ほどでインターネットの普及や、利用しやすさは格段にレベルアップしました。

毎年、年始の挨拶もこれらを利用して行いやすくなっています。

SNSを活用すれば、年賀状では行えない動画を通しての挨拶も可能です。

また、インターネットを活用することで、紙という資源が不要になり、環境面にも優しいという点もがあります。

●年賀状を準備することがしんどい

年末の迫った忙しい時期に、わざわざ出す相手の住所を探して、ハガキを準備して・・・などなどの準備がしんどいので不必要という意見になります。

出す側も気持ち良く準備できるのなら良いですが、そうでない場合、わざわざ準備する必要はないという思いも含まれます。

●お金がかかる

年賀状も枚数が増えれば金額が大きいものになるので、不必要という意見になります。

どうしても連絡を取り合わないと行けない場合でも、インターネットで済ませれば、無料で連絡がとりあえます。

不要論

5.まとめ

年賀状が必要と考えられる方の意見には「気持ち」という点を大事にされている方が多いと思いました

不必要と考えられる方は合理的な側面の意見が多い印象を受けました。

ただ、不必要と考えておられる方にも年始の挨拶は行いたいと思われている方もおられ、挨拶の手段が年賀状からSNSに変わったという意見も多くあります。

今後はさらに年賀状という手段は減少する流れなのだろうとは思いますが、挨拶の手段が変わるだけであって、年始の挨拶は無くならないのでは無いかなと思います。

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