季節を感じられる一つに蛍の鑑賞があります。
幻想的に光る蛍を見ると、蒸し暑い時期でも涼しさを感じます。
そんな蛍ですが、生息条件、住んでいる場所、発生時期について曖昧な方も多いと思います。
蛍は寿命が短いこともあり、発生時期や住んでいる場所を見誤ると見頃を見逃してしまいます。
そこで今回は、これらについてまとめてみました。
1.蛍の生息条件
蛍は綺麗な水のあるところが、住んでいる場所というイメージが強いと思います。
これは生息条件の一つですが、他にも必要な生息条件があります。
下記に蛍の生息条件をまとめました。
- 水が綺麗で流れがゆるやかな水場
- アルカリ性・有機毒物が少ない水
- 蛍の休息できる木陰がある
- 水際に卵を生むことができる苔がある
- 幼虫のエサになるカワニナが居る
- 土手周辺に蛹(サナギ)になるための潜れる柔らかい土がある
このことから水が綺麗であれば、どこにでも居るわけではないということになります。
卵、幼虫、蛹、成虫のそれぞれに生息条件があり、これら全てを満たす場所に蛍のいる場所が出来ています。
2.蛍のいる場所
蛍は1.の条件を満たす川、池、水田にいます。
蛍が鑑賞しやすい時間帯は19:00から21:00、とされております。
20:00頃がピークとなり、21:00を過ぎると活動は少なくなってきます。
この時間帯に下記条件が揃っていると、住んでいる場所での活動が活発になります。
◆風がない
→蛍が飛びやすいためです。
◆雨が降っていない
→蛍が飛びやすいためです。
◆湿度と気温が高い
→蛍が好む条件で、活動が活発になります。
◆外灯や月明かりがなく、曇っている
→蛍が光のコミュニケーションを取りやすいためです。
3.蛍の発生時期
蛍は成虫になってからの寿命が1~2週間ほどになります。
蛍の生息条件が揃って、毎年いる場所に行っても時期を外すと見頃を見逃してしまいます。
蛍の発生時期は地域によって異なり、4月下旬から8月頃に見ることが可能です。
南に行くほど発生時期が早まります。
下記は地域別に発生時期をまとめたものになります。
地域 | 時期 |
北海道 | 7月上旬~8月上旬 |
東北 | 7月上旬~7月中旬 |
関東 | 6月上旬~7月下旬 |
中部 | 6月中旬~7月中旬 |
近畿 | 6月上旬~7月下旬 |
中国・四国 | 5月下旬~6月中旬 |
九州 | 5月下旬~6月中旬 |
沖縄 | 4月下旬~5月上旬 |
4.蛍鑑賞時の注意点
蛍のいる場所に行く際ですが、下記の点に注意しましょう。
◆動きやすい靴を履く
→蛍のいる場所は足元の良くないことが多いです。
あぜ道などを歩く可能性もあるので、スニーカーが良いと思います。
◆虫よけスプレーを行う
→鑑賞場所は蛍以外にも蚊などもいることが多いです。
◆強い光を使用しない
→蛍は光を嫌います。
カメラのフラッシュや、懐中電灯の使用は控えましょう。
◆蛍のいる場所を汚さない
→蛍は綺麗な環境を好みます。
環境を汚すと生息条件が変わってしまう危険性もあります。
ゴミなどを捨てないようにしましょう。
5.まとめ
蛍を見ると気持ちが癒され、季節を楽しむことができます。
ただ、成虫の命は短く、見れる期間も少ない上に、生息条件が限られ、蛍のいる場所は限定されています。
蛍を見頃に楽しむには事前に知っておくことが大切です。
この記事をご参考頂き、見頃に蛍を楽しんで頂くことが出来れば幸いです。