介護施設の種類に違いはあるのでしょうか?
その答えはYESです。
これから介護業界で働くことを検討している方は特に気になりますよね。
- 介護は給料が安い。
- 介護は力仕事だ。
- 介護は腰を痛める。
- シフト制で生活リズムの良い生活を送れない。
そんな介護のイメージですが、介護施設の種類によって違いがあります。
全ての介護施設がこのようなイメージの通りというわけではありません。
今回は世間一般のイメージと実際の介護施設の状況について、種類別に違いを説明したいと思います。
1.きついのは特別養護老人ホーム。だけど、給料は良い。
介護施設の種類で、最も重労働なのが、特別養護老人ホームです。
要介護度5の人が殆どで、介護にかなり労力をかけます。
ただ、全員が寝たきりというわけではありません。
中には普通に車椅子で自走して認知症もなく、普通に暮らしている人もいます。
半分くらいは勝手に放置していてもそのまま自分で生活してくれている感じですね。
後の半分は、おむつ交換の度に便失禁をしていたり、トイレ誘導が必要だったり、何かしらの手伝いが必要になっています。
それを流れ作業で行います。
労働量の多さは特別養護老人ホームが一番です。
しかし、慣れてしまえば流れ作業です。
ある意味、作業的な仕事の方が向いていて、コミュニケーションを取るのが苦手な人は、特別養護老人ホームが合っているかもしれません。
給料は他に比べて遥かに良いです。
給料が安いのは、介護業界の基本と言われていますが、ボーナスなどが特別養護老人ホームは非常に整っていることが多いです。
2.日勤だけなのは、デイサービス。
介護と聞くと、早番、日勤、遅番、遅遅番、夜勤とシフトがバラバラだということをイメージする人もいるかもしれません。
そうした仕事は確実に寿命を縮めますし、体にもよくありません。
しかし、日勤だけの介護施設もあります。
それはデイサービスです。
比較的、要介護度が軽いお年寄りが集まってお風呂に入ったり、レクリエーションをやって楽しんだりする介護施設であって、仕事内容もそこまで辛いわけではありません。
ただ、一番の問題は給料が安いです。
ワーキングプアと言われるくらいの給料しか貰えません。
正直、好きでないと続けられない介護施設です。
3.楽なのはグループホーム。
介護施設でそれなりの給料が手に入り、楽な種類に入るのは、グループホームでしょう。
認知症の人が集まって生活しようというものなのですが、相手は認知症になってしまっているので、そこまで気を遣って接待する必要はありません。
仕事自体も、食事を作ったり、洗濯をしたり、家事的な部分が多く、介護技術はそこまで必要としません。
とは言っても、相手は認知症の人です。
攻撃をしてくる人もいれば、セクハラをしてくる人もいます。頑なに風呂に入らないという人もいます。
自分の思った通りに行動してくれないことなんて日常的です。
特に厳しいのは、夜勤ですね。寝てくれればいいのですが、寝てくれないと夜中、徘徊を繰り返して、部屋の中をウロウロしていることがあります。
そうした人に限って転倒リスクが高かったりするので、夜勤は気が抜けない介護施設の種類であることは間違いありません。
4.その他、様々な介護施設の種類に違い。
他にも、短期間だけ入所するショートステイという施設では、入所者の荷物チェックが酷く手こずったり、老人ホームでは入所者の我儘を聞くのが大変だったり、訪問介護は介護業界では珍しく車の免許が必須だったり、様々な違いがあります。
車の免許がなくて働けるのが、介護のメリットであると考えている人にとっては選択できないものです。
しかし、実際の介護を行う時間が短くて、車内では会話を楽しむことが出来るなどのメリットもあります。
5.まとめ
介護施設は種類による違いが様々あります。
このように様々な違いがある中、最も働きやすい介護施設はどの種類かというと、それはその個人それぞれの価値観や性格によって決まると思います。
幾つかの施設での勤務を経験してやはりこういう介護施設が良いという人もいますし、色んな介護施設を常に回ってみたいという人もいます。
種類の違いを楽しむか、種類の違いを苦しむかはその人次第です。
どの介護施設で働く場合でも良い面・悪い面があります。
介護に興味があるという人は、まずは介護施設の種類に違いにしっかりと目を向けた方がいいです。
働くにあたり、どういう人を介護したいのかということも違ってきます。
正直、認知症の人は異常な行動を取ります。
介護施設で働く以上、認知症の人と関わらない手段がありません。
その異常な行動に耐えられるかどうかも大切な判断要素です。
また、親族を介護施設に入れる場合も、介護施設の種類をちゃんとわかっていないと、介護施設を転々として、どうしたらいいのか悩むことになります。
介護施設には種類によって違いがあり特徴も違うということを理解しておくことは、多くの人にとって、これから大切なことになってきます。