介護施設で受付にいる事務室の方たち。
皆さん、どんな仕事内容であるかをご存知でしょうか?
たぶん、介護職として働いている人も実はよくわかってないのが現実なのではないでしょうか?
ここでは介護施設の事務員や事務長の仕事内容がどのようなものであるかをまとめてみたいと思います。
1.ケアマネージャーの仕事内容
介護施設の事務員さんには、まずケアマネージャーさんがいらっしゃいます。
ケアマネージャーとは、介護を必要としている方の介護計画(ケアプラン)を作成したり、見直しをしたりする仕事を主にしており、事務室では、それ以外に面会に来られたご家族とのやり取りや受付、電話応対などがあります。
例えば、ある介護を利用されている方に対し、ケアプランの変更を求められたりした場合に、ケアカンファレンス(会議)を開いて、担当の介護職さんや看護師、生活相談員、管理栄養士さんが集まり、ケアプランの変更を行ったり、ご家族に説明をして、同意を得た上でケアプランの実行を指示したりします。
2.生活相談員の仕事内容
介護施設の事務員さんは、生活相談員が1名ないし2名いらっしゃいます。
生活相談員とは、介護を必要としている方もしくは介護職の方、ケアマネージャーやご家族などから、様々な相談を受け、適切なアドバイスを行う仕事を主にしており、場合によっては外出して、居宅事業所のケアマネージャーさんを訪ね、施設待機になっている方の様子や施設の案内などをする業務もあります。
例えば、介護を必要としている方とその家族から「外出して墓参りに連れていきたい」という相談があった場合、ケアマネージャーさんや介護職さんたちに伝達し、日時の調整をしたり、または管理栄養士さんに「食止め」といって食事の中止の依頼の指示を出したりします。
3.介護事務の仕事内容
介護事務さんは様々な事務を引き受けています。
主力になるのは毎月末から毎月10日までに作業を行う「介護請求業務」がメインになりますが、その他にも面会に来られたご家族や取引先さんなどの受付や現場で働いている人の人事事務などの一般事務などの仕事があります。
介護請求業務は、介護報酬に従ったパソコンを使った業務がメインになり、毎月末から翌月10日までに国保連(国民健康保険連合会)に請求をし、介護請求の9割分をもらう手続きをする仕事です。
最近はそれを専門とした資格もありますが、実際には一般事務などで入った職員さんが作業しているケースが多いようです。
4.事務長の仕事内容
施設長さんの次に偉いと言っていいほどの事務長さん。
事務室の方たちや現場で働いている介護職さんなどのすべての事務の権限を持っている方でそれらの判断を行います。
介護施設によっては施設全体のシフトを管理している事務長さんもいらっしゃいます。
また、人事のスペシャリストとして、介護職の採用を行ったり、採用された介護職さんの研修を行ったりします。
5.管理栄養士の仕事内容
管理栄養士さんは、介護施設を利用されている方の食事の献立や利用されている方の食事の形態を見たり、聞いたりして、食事についてのアセスメントやケアプランの作成や変更、その他、委託先である調理会社の方との献立作りなど食事に関わることなら何でも相談に乗ってくれる方です。
例えば、ある介護を必要としている方の食事状態がよくないと介護職から相談があった場合は、場合により食事形態を変えたり、栄養補助食品をつけてできるだけ多く食事から栄養を取ってもらうように様子観察するのも管理栄養士さんの仕事です。
6.まとめ
以上のように介護施設の事務員と事務長の仕事内容をまとめてきましたが、いかがだったでしょうか?
介護施設の事務所の方たちは主にこのような仕事しながら、自分の仕事をしたり、介護現場や外への営業などをしたり、受付事務や一般事務の仕事をしている方たちがいます。
介護施設によっては、管理者と呼ばれる施設長さんや生活相談員、ケアマネージャーだけしかいない介護施設もあるので、働きたい介護施設にはどんな事務職の方がいるのかを予め知っておくことも大事かもしれません。
ここでは介護施設でもかなり大きい施設の事務員さんの仕事について触れましたが、小規模になると、管理者と生活相談員が介護請求業務をやるところもあり、事務員さんがいらないという施設もあります。
さらに介護現場のヘルプやデイサービス施設であれば、現場と送迎をしなくてはならないということもあり、ときには大きなワンボックスカーや軽自動車などで運転をしないといけない場合もあるので、普段から車の運転や介護技術などに慣れておく必要もあります。
介護現場は常に人手不足の状態であり、まさに猫の手も借りたいというのが本音のところでしょう。
そういう状況の中で、「どんな事態や問題にも対応することができる」そんな事務員さんが今は求められています。