一般的にしんどい仕事とされる介護の仕事を辞めたい理由というのは、山ほどあります。
しかし、転職ばかりしていると経歴にヒビが入ります。
介護福祉士が取れる3年だけはいようと思っている人もいるでしょう。
個人的な話なのですが、自分が働いていた介護施設を労働基準監督署に訴えたところ、その周辺の介護施設に応募しても軒並み落ちるようになりました。
本当に介護の仕事を辞めて、足を洗って別の仕事に就きたいというのならば別の話ですが、介護の仕事を続けたい場合は、辞める前に知っておいた方が良い事実もあります。
今回は介護の仕事を辞めたい理由を元介護士の立場から詳しく見ていきたいと思います。
1. 施設が合わなくて、介護の仕事を辞めたい
介護施設と一言にいえど、様々な施設があります。
例えば今一番儲からないできついのが、ショートステイという施設です。
簡単に言うと、介護付きホテルのようなものです。
一時的に泊めて貰って、それ以外は自分でなんとかするというものです。
これは人の名前を覚えるのが大変です。
専門でやっているところだと200人は名前と顔を一致させなくてはいけないため、まずパニックなります。
他にも荷物の管理や、ベッドメイキングなど細かな介護以外の作業があります。
比較的働きやすのはグループホームというところで、認知症の方が多く集まっている施設になります。
認知症の方の話を聞いているだけという時間もあります。
このように仕事の差があり、同じ介護だと高を括って別の畑に行ってしまうと、上手く行かず、介護の仕事を辞めたいという気持ちに繋がります。
同じ介護でもどのような理由で自分が働きたいかを明確にし、働く施設の種類を選ぶことが大切です。
2. 給料が安くて介護の仕事を辞めたい
介護の仕事を辞めたい理由として、最も多く上がるものになります。
一人身の時はいいのですが、家族ができると辞めていくという人が多いですね。
介護の仕事では、家族を養っていくのは難しいです。給料は断然安いです。
また、早番、日勤、遅番、夜勤など生活のサイクルがバラバラなのも、夫婦生活でよくないと考えるようです。
子供のことを考えるなどしたら辞めたいと思うのも当然かもしれませんね。
何か目的を持って介護の仕事を始めたとしても、給料が追い付いてこなかった時点で、辞めて当然です。
介護の仕事はきつい上に給料が安く、やはり一生続けられる仕事ではないのかもしれませんね。
3. 人間関係で介護の仕事を辞めたい
これも辞めたい理由として上位に挙がるものになります。
介護の世界は閉鎖的で、皆が仲良くしようとする施設もありますし、上に文句を言うのが上手い人だけが評価される施設もあります。
結論から言うと、その両方とも駄目です。
まず、仲が良いということは、仲が悪くなったら仕事を辞めさせられるということです。
喧嘩をすればその場で介護の仕事を取り上げられ、掃除ばかりをさせられます。
そして、仕事がなくなっていき、強制的に辞めさせられるということにもつながります。
また、文句ばかり言って仕事をしないグループがトップに立っていると、組織が機能しません。
安い月給のために何故こんな理不尽なことに耐えなければいけないのだという気持ちが高まり、介護の仕事を辞めたいと思うようになります。
その他、人間関係は色々あります。
オーナーや施設長などとの関係もあります。
滅茶苦茶な要望を部下に言って、それで部下が嫌になって辞めるというのもしょっちゅうです。
このようなことは介護の世界に限らずどの会社に入っても起こりうることです。
嫌だなと思いながら続けることはしんどいですが、すぐに辞めるのではなく、一度冷静に考えて周りの状況も見渡してみることが大切です。
4. 利用者が嫌いになったから辞めたい
利用者にも様々な人がいます。
中にはセクハラをしてくる利用者もいます。
これは結構な頻度でいます。
そうした行為に対してストレスを抱え込んで、もうこの職場は嫌だと辞める人も多いです。
そうしたセクハラは事前に上司に相談をして、その人の介護には携わることのないようにしてもらうなどの対処をすれば、辞めなくても済むかもしれません。
また、施設ではしょっちゅう利用者同士が喧嘩をしています。そうした喧嘩の仲裁に入るのも苦痛な人もいます。
要望も様々です。
薬の関係でお酒が飲めないのに、毎日「お酒を飲ませてください」と頼み込む利用者や、「警察呼ぶぞ」というのが口癖の利用者もいます。
はっきり言って鬱陶しいことこの上ないです。
しかし、高齢者の方に貢献できるといことにやりがいを感じている方は、そうしたストレスに耐えられているようです。
5. まとめ
介護の仕事を辞めたいというのは、理由はそれぞれあれ、介護の仕事を就いている以上、誰でも考えることです。
特に介護業界は他の仕事に比べて、離職率も高くなっています。
ただ、そうした中で介護の仕事を辞めたいと思い続けていても辞めない人もいます。
それは介護福祉士だったりケアマネージャーだったり、実務経験が必要な資格を取るのが一番の理由でしょう。
介護の仕事で実務経験を積めば、人生一発逆転をすることもできます。
ただ、それでも辞めたいというのならば、自分の経済状況と、精神状態を考慮して、仕事を辞めても誰も責めはしません。
自分のことを大切に考えた選択を行うのが一番だと思います。