人材不足の介護業界。外国人介護士受け入れの経緯と問題点とは?

外国人介護士

今、何かと話題な介護業界。

日本人の介護職員不足が問題視されるなか、海外から日本の介護施設で働く介護士がいます。

日本の人で不足を解消する事ができるとして、外国人介護士は非常に注目を集めています。

異なる国で働くことは様々なハードルが出てきます。

彼ら外国人介護士にはどのような経緯があり、日本で働くことになったのでしょうか?

また、国が違うと問題点も出てまいります。

そこで今回は、外国人介護士が日本で働く経緯と問題点についてまとめてみました。

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1.日本で働きたい!!〜EPAで就職した外国人介護士〜

経済連携協定(EPA)の締結により、外国人介護士の受け入れが開始されました。

EPAとは下記の意味を持つ条約になります。

「物流だけでなく、人の移動・知的財産権の保護・投資・競争政策などの様々な協力や、幅広い分野での連携で、両国または地域間での親密な関係強化を目指す条約。」

これにより介護福祉士候補者の受け入れを海外から行うようになりました。

2006年にフィリピン、2007年にインドネシアと、そしてベトナムとも合意し、それから10年が経過しましたが、当初、国が掲げた2000人の介護職員は、未だに目標を達していません。

これまでに日本の介護福祉士試験を突破した外国人介護士は、インドネシアとフィリピンの2カ国を合わせて、平成25年度の試験では初受験で304人が受験し、うち合格者は、118人。

再受験としてチャレンジした外国人介護士は、平成25年度は、93人で、12名が合格しています。

先進国では、日本以外にも介護職員不足が続いています。

特に90年代からヨーロッパでは積極的に外国人介護士を採用しているそうで、イギリスでは5人に1人が外国人介護士なんだそうです。

日本の介護保険制度のベースになったドイツでも介護職員不足があり、東南アジアを中心に積極的に外国人介護士を採用しているんだそうです。

2.外国人介護士を受け入れるに当たっての問題点

問題点は、慣れない日本語や医学用語、日本の社会福祉制度など、覚えることが沢山あることで介護福祉士予定者として受け入れをしても簡単には介護福祉士の資格を取れないことは一つの問題点です。

しかし、日本人介護士でもなかなか受験しても合格しないという試験に対し、これだけの外国人介護士が介護福祉士として頑張っているというのは、ある意味立派であると言えるでしょう。

また、日本語特有の言い回しなどを理解することが難しいので、コミュニケーションが必要となる介護職において、スムーズな会話が行いにくいという問題点があります。

外国人

3.まとめ

日本人介護士の数ですが、団塊の世代が後期高齢者になる2025年には、30万人が必要とされています。

しかし、日本の介護福祉士は2016年12月現在149万人の資格保有者がいます。

単純に計算してそのうちの半分が「潜在介護福祉士」として違う職についているのが現実です。

その人達に再び「スポットライト」を当てるには、日本の介護保険制度や給料の見直しなどが必要になってくると言えるでしょう。

私も介護福祉士を保有していますが、今は保育業界にお邪魔してます。

人材不足を解消するには外国人介護士だけでなく、日本人の潜在介護福祉士の利用も検討することが必要です。

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