この漫画を読むと、丁寧に愛情込めて料理を作ろうという気になります。
料理があまり好きじゃない方、手抜き料理が多いと感じている方におすすめのコミックです。
また、舞妓さんたちの日常や花街(芸小屋、遊女屋が集まる区域の総称)についても、ちょっぴり詳しくなりますよ。
1.「舞妓さんちのまかないさん」について
著者は漫画家の小山愛子。
2001年、少年サンデー超増刊にて漫画デビューし、主に少年漫画で活動中。
2011年から2015年まで連載した「ちろり」は、今までと打って変わり静かな日常を描いています。
同じベクトルとして連載中の「舞妓さんちのまかないさん」では多くの女性ファンを魅了。
現在8巻まで出ています。(2019年2月現在)
舞妓になるため幼馴染と青森から出てきたキヨでしたが、舞妓の才能がないと判断され、早々に青森へ帰されることになります。
そんなとき、まかないのおばさんが腰痛で働けなくなる事態に。
青森で小さなころから家事全般を仕込まれていたキヨは、ササッと親子丼を作ります。
夕飯のピンチを救ったことで、新しいまかないさんとして働くことになるのでした。
キヨの作る料理は家庭的で、懐かしさを覚える素朴なものばかり。
ケチャップソースたっぷりのハンバーグ、こってり味のミートボール、おやつ用にバタークッキーやホットケーキ。
共同生活を送る舞妓さんたちのお腹を満たします。
また、幼馴染すーちゃんとキヨの友情物語も見どころのひとつ。
嫌な人が一切出ない、優しい花街のお話しです。
念願のひとくちサンドイッチ
“うちもはやく、小っちゃいサンドイッチ食べたいなぁ…”
キヨの幼馴染、すーちゃんの舞妓デビューが決まりました。
髷(まげ)を結ってもらい、名前は「百(もも)はな」に決定。
舞妓見習いとして頑張る彼女に、キヨは小さく切ったカツサンドを用意していました。
これは、ふたりがまだ舞妓さんのお世話をする「仕込み」期間での出来事。
舞妓さんのサンドイッチはお紅(口紅)が取れないよう一口サイズですが、仕込みのふたりは通常サイズのサンドイッチでした。
それを見て、残念そうに呟いたすーちゃんの言葉が引用文です。
気遣いに気付いたすーちゃん(百はな)と、微笑むキヨの姿にほっこりするエピソードです。
●舞妓さんたちが集まる場所
“「おたの申します、姉さん」
「おたの申します、姉さん」
「わっ大きいお姉さん!!」”
仕事始めの前、髷を解いて私服に着替えた舞妓さんたちが行きたい場所は、ファーストフード店。
舞妓の姿ではコンビニやファーストフード店に入ってはいけないため、仲間たちと連れだって行けるのはその日だけなのです。
さっそくキヨちゃんたちも店へ行くのですが、あちらこちらに私服の舞妓さんたちが。
そのたびに引用文の挨拶を繰り返し、店内でお辞儀合戦が始まります。
これは、舞妓さんあるあるなのでしょうか?(笑)
微笑ましくて大好きなシーンです。
2.まとめ
料理のシーン、完成した料理がどれも美味しそうで作ってみたくなります。
実際、料理があまり好きではない私が、少し丁寧に作るようになりましたから(笑)
キヨちゃんと舞妓さんたちの世界をぜひ覗いてみてください。
キヨちゃんの料理にように、心がポッと温かくなりますよ。