お祝い事などに用いられるお赤飯ですが、赤いお米の中に豆が入っていますよね?
あれは小豆の場合やささげ豆という種類の豆の場合があります。
この赤飯にささげ豆や小豆を入れる理由とは何なのでしょうか?
また同じ赤飯でも、ささげ豆と小豆の違いとは何なのでしょうか?
今回は赤飯に豆を入れる理由と、ささげ豆と小豆の違いとは何なのかを調べてみました。
1.赤飯にささげ豆や小豆を入れる理由
古代から赤い色には邪気を祓(はら)う力があるとされてきました。
そのため古代において、赤い米である赤米という種類の米を蒸したものを神様にお供えしてきました。
この赤米の色は現在の赤飯と同じ程度の色でした。
赤米は江戸時代頃まで食べられてきましたが、品種改良により量産しやすく、味の良い白いお米が主流となり、赤米は無くなっていきました。
しかし、お祝いなどで赤いお米を食べる習慣は残り、白いお米に色付けをするためにささげ豆や小豆と一緒に炊くという調理法が生まれました。
赤飯を食べるときにゴマをかけて食べることがありますが、これは白いお米に色付けしたことを神様に悟られないようにゴマかすためだとされています。
シャレのきいた話ですね。
ちなみにお赤飯は江戸時代頃は良くないことが起きたときに邪気を祓(はら)うために食べていたとされています。
いつからお祝い事に食べるようになったのかは、時期が明確にはなっていないそうです。
2.ささげ豆と小豆の違いとは
身近な食材である小豆を色付け用として、赤飯に用いることが多いのですが、関東ではささげ豆を用いる地域が多いです。
その理由は、小豆は皮が柔らかいため煮崩れ(腹切れ)しやすく、江戸ではこれが切腹に通じるとしてささげ豆を代わりに使う様になったとされています。
豆の状態にするとささげ豆と小豆の違いに差はそんなにありません。
また赤飯の味もさほど差はありません。
価格はささげ豆の方が高くなります。
これは流通量が少ないからだと考えられます。
小豆は赤飯以外にも用途がたくさんありますが、ささげ豆は用途が少ないためもともとの生産量も少なくなっています。
ちなみにささげ豆は漢字で書くと「大角豆」と表記され、マメ科ササゲ属の一つの種類となり、小豆も同じ属の一つの種類となります。
3.まとめ
地域により赤飯に使う豆が違うということは知りませんでした。
今回は小豆とささげ豆について調べましたが、さらに細かい地域で見ていくと、落花生や甘納豆を使う地域もあるそうです。
狭い日本といえど、同じ食べ物でこんなに違いがあることは面白いと思いました。