割合で言うとギターボーカルの方が多いですが、ベースボーカルのバンドも多くなりました。
その中にはカッコいいバンドもたくさんあります。
今回は日本でお勧めのベースボーカルのバンドを紹介したいと思います。
1.メロコアを確立させた立役者、Hi-STANDARD
日本のベースボーカルのバンドと言われて一番最初に浮かんだのが「Hi-STANDARD」です。
メンバーはベースボーカルの難波章浩、ギターコーラスの横山健、ドラムの恒岡章の3人です。
1991年の結成当初は別のボーカルがいましたが脱退してしまい、その後ベースの難波がボーカルも務めるようになりました。
当時ベースボーカルのバンドは日本で少なかったので新鮮でした。
1995年発売のアルバム「GROWING UP」は、海外盤も合わせると70万枚を超える大ヒットを記録し、コアなファンから一般リスナーにまでHi-STANDARDが知られるようになりました。
その後もメディアへの露出は少ないながらも人気は高まる一方で、1997年発売のアルバム「ANGRY FIST」はオリコン初登場4位を記録しました。
また、夏にはロックフェス「AIRJAM97」を主催し、当時の日本のバンドとしては異例の記録を次々と作りました。
現代では珍しくないロックバンドの主催する音楽フェスや、後にメロコアと呼ばれるようになったこのジャンルも、Hi-STANDARDが先駆けとなリ作られていきました。
ベースボーカルという役割とパンクが土台にあることから、ベースのプレイとしてはルート音の8ビートが主軸になっています。
それでも寂しく聴こえないのは、ギターの横山が絶妙なバランスで印象的なフレーズを入れてくれるからです。
しかし、ルート音を刻むだけと言ってもベースボーカルで、しかも英語詞を歌うのは簡単なことではありません。
2.笑顔と元気と髭が印象的、WANIMA
最近、CMでもよく見かけるようになったのが「WANIMA」です。
メンバーはベースボーカルとワンチャン担当のKENTA、ギターコーラスとむっつりスケベ担当のKO-SHIN、ドラムと炭水怪獣を担当するFUJIの3人です。
このプロフィールからもお分かりの通り、本当に陽気な人達です。
メロコアを土台にしつつも、ほんのりレゲエの要素を入れることで楽曲も本人達に負けない位陽気で、良い意味で日本らしくないバンドです。
前述のHi-STANDARDともベースボーカルで3ピースでメロコアでと、類似点が多いですがそれもそのはず、WANIMAを発掘したのがHi-STANDARDの横山で横山のソロツアーにも何度か帯同しているのです。
横山のツアーに参加することでバンドもファンを獲得していき、2015年には日本の各大型フェスに次々と出演を果たしました。
日本のバンドで一番陽気でハッピーなのではと思う程のキャラクターもファンに愛され、2017年にはさいたまスーパーアリーナでワンマンを行う程の動員力を見せ付けました。
日本の同世代のバンドの中ではセールス、動員力共に頭一つ抜けた存在になっています。
ベースボーカルのKENTAはライブでは時折楽器そっちのけで精一杯パフォーマンスをするのですが、とても好感が持てます。
完璧な演奏も確かに大事ですが、もっと大事な物があるとWANIMAを見ていると感じます。
ベースボーカルをしながら息継ぎする間が無い程熱い言葉を詰め込むKENTAの歌に多くのファンが元気を貰っています。
3.ベースボーカルの先人、THE ALFEE
最後はやはりこの人達を書かなくてはと思う日本のロックバンドの重鎮、「THE ALFEE」です。
メンバーはベースボーカルの櫻井賢、アコースティックギターボーカルの坂崎幸之助、エレキギターボーカルの高見沢俊彦の3人です。
ベースボーカルの櫻井はデビュー初期を除いてサングラスを欠かさず付けていて、今では彼のトレードマークになっています。
当時日本でフォークが流行っていたこともあり、アイドルフォークバンドとして1973年にシングル「夏しぐれ」でデビューしました。
1982年発売のアルバム「doubt,」から徐々にロック寄りの楽曲を増やしていき、ギターの高見沢をリーダーにしたことにより、バンドもよりロック志向へと進んでいきました。
高見沢のこだわりでライブのセットではマーシャルのアンプを積み上げ、当時の日本では珍しい変形ギターを多用し、ロックバンドとして定着していきました。
コンサートの動員力はありつつも、なかなかヒット曲が出来なかったTHE ALFEEですが、シングル「メリーアン」がヒットし、NHK紅白歌合戦にも初出場しました。
続く「星空のディスタンス」もドラムの激しいツーバスとベースボーカルの櫻井の力強い歌がマッチしてヒットしました。
THE ALFEEはメリーアン以降のシングル50作連続オリコンTOP10入りという日本でも数少ない記録を作りました。
ベースボーカルを務める人はピック弾きが多いですが、櫻井は指弾きをメインにしているのも珍しいです。
4.まとめ
現在では日本のベースボーカルのバンドも増えてきましたが、パンクやメロコアに多い印象があるので、また違ったジャンルのベースボーカルのバンドが増えていったら面白いと思いました。