独服とは茶道の一種で、ひとりで茶を立てて飲むことをいいます。
茶道というと、敷居が高くて面倒そうだな~って思う人もいますよね?
でも独服は、家で気軽にお茶が楽しめるので、おススメの趣味なんですよ。
今回は独服についてお話ししますね。
1.独服の歴史
独服は茶道の中の言葉なので、こちらでは茶道の歴史を紹介します。
鎌倉時代(1185年から1333年)のはじめ、抹茶は薬用として寺で普及し、その後は全国各地で嗜好品として飲まれるようになりました。
各地で作られたお茶を飲み当てて競う闘茶が流行り、お茶は娯楽性が強くなっていきます。室町時代(1336年から1573年)には工芸品が飾られた座敷で、お茶を飲む宴会が流行りはじめました。
いつしか、禅を学んだ僧侶たちの世界にもお茶が取り入れられるように
座敷飾りや茶の道具が合わさり、茶の湯スタイルが確立されていきました。
娯楽からわびさびに変化したことで、お茶は富裕層に受け入れられるようになったといいます。
そして、商人であり茶人の千利休(1552年から1592年)が茶室や茶道具、作法を確立させ、茶の湯スタイルを完成させました。
彼が織田信長や豊臣秀吉の茶頭として活躍したことは有名ですよね。千利休が作り上げた茶道は、日本の伝統として現在も受け継がれています。
2.独服の魅力
独服には、特に決まったスタイルはありません。
正座が苦手なら椅子に座ってお茶を立てても良いですし、抹茶が苦いなら砂糖やはちみつなど甘味を足しても構いません。
道具だってすべて揃える必要はなく、自由にお茶を楽しめるのが独服の魅力です。
独服は、自分を大切にする行為でもあります。
お茶を飲むだけなら、茶葉を入れた急須からでも、ペットボトルのお茶でも構わないはず。なのに、わざわざお茶を立てて、自分をもてなすのです。
とても贅沢な時間だと思いませんか?
茶道(独服)をしている自分が好きになり、茶道の作法のように所作を綺麗にしよう、何事も丁寧に扱おうと気持ちが出てくるのは不思議なものです。
メンタルを落ち着かせるのも、独服の魅力のひとつかもしれません。
また、茶道は「無心の心地よさ」が魅力と言われています。
お茶を立てているとき、飲んでいるとき、心は無になり一時的に悩みや不安から解放されます。
そして心が一旦リセットでき、また頑張ろうと気力が沸いてくるのです。
このことから、通勤前や家事の前に独服を行う人が多いようです。
3.まとめ
日常に「お茶のある暮らし」があるのはオツなものだと思いませんか?
習うには気が引けるけど、ちょっぴり贅沢に自分をもてなしたい。
そんなときは、お抹茶を立ててみませんか。
奥深い、茶の湯の世界が待っていますよ。
実際に独服を行う際に使う道具が気になる方は下記もご参考ください。