趣味や通勤、運動のためなどで自転車に乗っている人も多いと思います。
マウンテンバイクやロードバイクは馴染みがありますが、ピストバイクとは何かご存知でしょうか?
聞いたことはあるけど、実際のところ何なの?という人のために、今回はピストバイクの基本解説からおすすめの選び方まで紹介したいと思います。
危険なイメージもあるかもしれませんが、正しい知識を学び、ピストバイクとはどんなものかが理解できると、その魅力にどっぷりハマってしまうかもしれません。
目次
1.ピストバイクとは
ピストバイクとは?を説明する前に、まずはシングルスピードについて説明していきます。
シングルスピードとは、変速機のない自転車のことです。
一般的な変速ギアの付いていないママチャリも、このシングルスピードに含まれます。
ママチャリは、走行中にペダルを止めてもタイヤは回り続けますよね。
これをフリーギアといいます。
一方、ピストバイクは固定ギアといって、ペダルと後輪の動きが連動しているタイプのものとなります。
ピストバイクはペダルを漕げば進みますし、ペダルを止めれば後輪も止まりブレーキがかかります。
シングルスピードの中で、フリーギアと固定ギアに分かれるんですね。
今回説明するピストバイクとは固定ギアの自転車のことで、英語ではFixed Gear、Fix、Fixieなどと呼ばれます。
もともとは競技用自転車を原型としているため、変速機やブレーキが付いていない非常にシンプルな作りとなっています。
ニューヨークのメッセンジャーが使用していたことがきっかけで、日本にも広がったといわれています。
- シングルスピード・・・変速機の無い自転車。
- ママチャリ・・・シングルスピードでフリーギア。漕いでいるときにペダルを止めてもタイヤが回る。
- ピストバイク・・・シングルスピードで固定ギア。漕いでいるときにペダルを止めれば、後輪が止まりブレーキがかかる。
2.ピストバイクの特徴
2-1.固定ギア
1.でも触れましたが、ピストバイクの特徴といえば固定ギアでしょう。
もちろんフリーギアにすることもできますが、自分の力がダイレクトに自転車に伝わる固定ギアがピストバイクの最大の魅力ではないでしょうか。
変速機が無いので、長距離移動にはあまり向いていません。
長距離移動の場合は、ロードバイクなどの変速機付きの方が快適でしょう。
2-2.シンプルな作りでメンテが楽
変速機がついておらず、少ないパーツ数で構成されているので、とても軽量です。
パーツが少ない分、メンテナンスも楽です。
また、気分や状況に合わせてパーツを簡単に変えることができます。
このシンプルさと手軽さも魅力のひとつです。
2-3.経済的
パーツが少なくメンテナンスも楽なので、経済的でもあります。
メッセンジャーがピストバイクをよく使用しているのは、このような理由もあります。
2-4.ブレーキ無し?
もともと競技用自転車を原型としているため、ブレーキが付いていないので、購入する際は注意が必要です。
日本では、2015年に道路交通法が改正され、ブレーキのない自転車の運転が危険項目に指定されました。
必ずブレーキを設置しなければなりません。
2-5.止まり方
ブレーキ設置は必須ですが、実際にはどうやって止まったら良いのでしょうか?
まずはブレーキを握るという方法です。
もうひとつはペダルの回転を徐々にゆっくりにするという方法です。
急にペダルを止めると転倒の危険があります。
このようにピストバイクは急にストップすることが難しい自転車でもあります。
止まり方でもうひとつ、スキッドという方法があります。
ペダルをロックして、後輪を滑らせて減速する方法です。
ドリフトのようなイメージです。
HOW TO “SKID” TEPPEI IWABUCHI スキッド ピストバイク
このあたりができてくるとピストバイクに乗るのがかなり楽しくなってくるのではないでしょうか。
2-6.トリック
ピストバイクの魅力は、ただ走るだけではなくトリックというものがあります。
先ほど説明したスキッドも、トリックのひとつです。
Fixed On Fixed
その他にも、足をつかずに静止するスタンディングや、固定ギアならではのバックなど、様々なトリックがあります。
この点はBMXにも通じる部分があるのではないでしょうか。
3.選び方
続いてピストバイクを購入する際の選び方を紹介していきます。
3-1.ホリゾンタルかスローピングか
ピストバイクのフレームのタイプは大きく2つに分かれます。
これはフレームのトップチューブという部分の形状の違いです、
ホリゾンタルはトップチューブが地面と水平になっており、スローピングはハンドルからサドルに向かってトップチューブが下がっていく形状のことです。
見た目の違いはもちろん、乗り心地や強度の違いがあります。
【ホリゾンタル】
- 衝撃吸収性が高く、疲れづらい。
- 昔ながらの自転車の形。
【スローピング】
- 強度が高い。
- 現在の主流の形。
上記のような違いがあるので、慎重に選びましょう。
はじめは見た目の好みで選んでもまったく問題ないと思います。
3-2.完成車かフレームから組むか
ピストバイクの購入を検討するとき、全てのパーツが取り付けられている完成車か、フレームからパーツまで自分の好みで選んで組んでいくかの2パターンになるかと思います。
完成車の場合、自転車屋さんのおすすめのパーツ構成で組んでいます。
自分の好みにぴったりのものがあれば完成車での購入がおすすめです。
完成車でなかなか自分好みの構成がない場合は、イチから自分でパーツを選び組んでいきましょう。
パーツだけ選んで、自転車屋さんにお願いすれば組んでくれるお店もありますので、事前に確認しておきましょう。
個人的には、パーツは自分で選んで組んでいきたいですね。
3-2.ハンドルで個性を
パーツの中で一番個性を出しやすいのはハンドルではないでしょうか。
主に
- ライザーバー
- ブルホーンバー
- ドロップハンドル
などがあり、大きくイメージが変わります。
雰囲気を変えるためにいくつか持っていると便利かもしれませんね。
このようにパーツを気軽に変えれるのもピストバイクの魅力です。
4.まとめ
今回はピストバイクとはどんなものかについての基本を解説しました。
一時は危険なイメージばかり先行してしまっていましたが、きちんとルールを守りさえすれば問題はありません。
自転車の原型とも言われるピストバイクを自分の体の一部にして、思う存分楽しみましょう。