2歳児の真似っこ遊びは見ていてとても可愛らしいものです。
積み木を使って「もしもし」と電話をかけたり、ベビーチェアを車に見立ててお出かけしたり、身の回りのものを使って大人の行為をそれは見事に再現します。
また、この頃になると行動面だけでなく言語面においても模倣が現れます。
「あれは何?」という問いかけに「あれはなに」とオウム返しをするのにとどまらず、周囲の人の口グセを真似することも。
まだ幼い我が子からいつもの自分の口グセが飛び出してきて驚いた、なんてママも多いのではないでしょうか?
ではなぜ2歳児は真似ばかりするのでしょう??
その理由と、真似が子供に与える影響について調べてみました!
1.真似をする理由
上のお兄ちゃんが「むかつく!」とカンシャクを起こしていたら、いつの間にか下の子も「むかつく」と真似していた…真似っこするのは良いのだけれど、あまり覚えて欲しくないことも模倣するので周りの大人もヒヤヒヤしますよね。
しかし、この行動は精神発達の過程としてごく自然なものです。
2歳頃の子供は周囲の人間の行動を模倣することで人との関わり合いを学ぼうとします。
先ほどのケースだと「むかつく!」と発したお兄ちゃんの周囲の反応を彼らはよく観察しています。
ママが言葉遣いを注意している様子を見て「これを言うと怒られる」ということを学び、実際に自分で言ってみることで周囲の反応を確かめているのです。
このように、2歳頃の子供は周囲を模倣することで社会性を身に付けていきます。
2.真似が与える影響
「うちの子は真似ばかりして、将来自分らしく生きられるのかしら?」と不安になってしまうママもいるかもしれません。
しかし、心配ご無用。
「学ぶ」という言葉は「まねぶ」(真似る)という言葉から来ているそうです。
この言葉通り、子供は「真似る」ことからいろいろなことを「学んで」います。
具体的にはどんな影響があるのでしょうか。
2-1.社会性が身に付く
前項でもお話したように、子供は周囲の人間の行動を真似ることで他者と関わろうとしています。
「お友達みたいに駆けっこすると楽しいのかな?」「お姉ちゃんみたいに何か書くと褒めてもらえるのかな?」というように、相手の行為とそれに伴う感情、そして周りの反応を自分で実際に真似ることで少しずつ取り込んでいきます。
それはやがて人の気持ちを思いやる力となります。
2-2.イメージ力や創造性が育つ
子供は周りの人の仕草や言葉遣いを真似ることでイメージ力や創造性を高めていきます。
その良い例が「見立て遊び」。
四角い積み木はママのスマホに似ている、ラップの芯は穴が開いてるから望遠鏡に…。
こうした見立てを通して彼らは想像の翼を広げていきます。
やがて何度も真似ていくうちに「次はこうしてみよう!」という新しい発想が生まれて、その子の個性になっていくのです。
2-3.言葉を獲得する
周りの言葉を真似ることによって子供は言葉を獲得していきます。
個人差はありますが1歳半から2歳までは「言葉の爆発期」といって子供の話せる言葉が爆発的に増える時期です。
そんな時期の子供にとって新しい言葉はとても魅力的!真似をすることでどんどん言語能力を習得していきます。
3.まとめ
18世紀フランスの教育思想家であるジャン=ジャック・ルソーは「子供は偉大な模倣者である」と説きました。
真似をするということは子供の発達過程において至って自然なものです。
子供は模倣行動によって社会性を身につけ、想像力を豊かにし、言語を獲得していきます。
そういう意味で子供は周囲の姿を映す鏡。
もし悪い行為や言葉を真似したときは、周囲の大人たちも自身の行動を振り返って、子供とともに成長していきたいものですね。
ちなみにすぐにすねるというのも成長の証です。
下記に特徴を記載しておりますので、よろしければご参考ください。