温泉やスーパー銭湯などに行くと、電気風呂がありますよね。
最初は入ることが怖いですが、慣れるとあのビリビリが気持ちよくなります。
電気風呂のビリビリですが、当然ながら電気なので目に見えることはありません。
あのビリビリはどのような仕組みで発生しているのでしょうか?
また、電気を通すと何となく血流が良くなりそうな気はしますが、実際の効能はあるのでしょうか?
気になったので、電気風呂の仕組みと効能を調べてみました。
1.電気風呂の歴史
電気風呂は、アメリカの医学博士であるジョン・ハーヴェイ・ケロッグによって1876年には治療方法の一環として考案されたものになります。
日本では昭和初期ころに導入され、おもに関西に普及しています。
2.電気風呂の仕組み
電気風呂は、お風呂に電極が埋め込まれて、その電極から低周波の電流を流してお風呂に電気を流すという仕組みになっています。
電極とは電流を通すため導体(電気を良く通す物質)のことを指します。
また、低周波とは下記の通りになります。
電気風呂に使用される電流は、交流と呼ばれ電気の流れる方向が1秒間に何十回も変化して流れています。
この1秒間に変化する回数を周波数(Hz:ヘルツ)といいます。
周波数が小さいものを低周波と言います。
電圧・電流が同じ値でも周波数が高いと刺激も強くなるという仕組みになっています。
3.電気風呂の効能
電気風呂は接骨院や整形外科などで行える低周波治療に似た効能を得られるとされています。
私は腰痛を持っているので接骨院へ電気治療に通っていますが、あの効能が温泉で得られるとなるとありがたく思います。
具体的には下記の様な効能になります。
- 筋弛緩(肩こり・腰痛改善など)
- 血流改善(肩こり・腰痛改善など)
- 疼痛緩和(関節痛・神経痛改善など)
これらの効能は低周波の電気を身体に通すことで、筋肉などを刺激することにより、筋肉が収縮するために起こります。
電気風呂は電気だけでなく、お風呂としての水圧による血流促進の効能も得られるので、二重で体に良い効果が得られます。
電気風呂の効能は完全に治すというよりは、筋肉の疲労を一時的に和らげるという効果をもたらします。
肩こりや腰痛でお悩みの方が、それらを完治したい場合、このような効能の補助を受けながら、原因となっている生活習慣や病気を別で治していくことが大切です。
また、4.でご紹介しますが自分の条件により、電気風呂を使用できない場合もあるので、注意が必要です。
4.電気風呂の安全性
入浴はそれだけで体力も使います。
プラスして電気を身体に通すとなると、さらに負担がかかります。
下記の方は電気風呂を控える必要があります。
- ペースメーカーを使われている方
- 心臓、肝臓、腎臓に病気をお持ちの方
- 妊婦、高齢者、乳児、てんかん症状を有する方
- 外傷、皮膚病、潰瘍のある方
- アクセサリーなどの金属類を身に着けている方
電気風呂はルールを守らないと命の危険を伴う方もおられます。
また、上記の方以外であっても危険な目に合う可能性もあります。
電気風呂に入る前は、注意書きをしっかり確認しましょう。
ちなみにですが、ぎっくり腰になった場合も当日に電気風呂を使うことは良くありません。
ぎっくり腰になった場合はまず冷やすことが大切なので、入浴も良くない場合があります。
私はそのことを知らず、なった当日に温めてしまい治るのが長引きました。
ぎっくり腰を詳しく知りたい方は下記をご覧ください。
5.電気風呂の入り方
電気風呂に入る際には下記のような守るべき事項があります。
- いきなり全身入浴せずに刺激の強さを確認し、ゆっくりと入浴する
- 刺激感が強い場合は電極板から離れ、弱い時は近づいて快適と感じる位置で入浴する。強い刺激では入浴しない。
- 電極板に近づいても刺激感が弱いと感じる時は、もう一方の電極板にむかって手または足をのばし、変化を確認する。入浴姿勢によって、刺激感に変化があるため。
- 1回の入浴は3分以内で、1日2、3回が目安。(長風呂は行わない。)
電気風呂の種類によりこれらは変わる可能性もあるので、電気風呂に入る際はまず書いてあるルールを確認しましょう。
6.まとめ
電気風呂は、体にとって非常に良い効能をもたらしてくれることがわかりました。
ただし、これは適切に使用した場合という前提を含みます。
何事も過度にやりすぎると悪い結果をもたらしてしまいます。
健康と安全のためにも電気風呂のルールをきちんと守って、入浴しようと思います。