日焼けが一種のステータスといわれる時代もありましたが、最近では皮膚がんのリスクが多いことで心配されています。
紫外線の強い国では子供に日焼け止めを塗るのが義務になるほどです。
日本はそこまで紫外線が強くないですが年々緩やかに増加していますし、肌への影響はやはりあります。
紫外線を全く予防せずに浴び続けると、紫外線アレルギーを発症するリスクが高くなります。
外出のたびに肌に痒みやぶつぶつが現れる・肌荒れを繰り返す人は紫外線が原因かもしれません。
目次
1.三つの紫外線
紫外線の肌へ与える影響は、種類や量によって異なってきます。
1-1.紫外線の種類
①UV-A
紫外線の約9割がUVAで、曇りの日でも雲を突き抜け窓ガラスも突き抜けます。
肌の真皮層まで到達し、肌のハリを保つための細胞があるコラーゲンやエラスチンなどの繊維質にダメージを与えシミ・シワ・タルミの原因となります。
②UV-B
雲を突き抜けず、肌の表皮まで到達し肌表面が赤く火傷の様になる原因であり、敏感肌の人は肌トラブルの原因となります。
③UV-C
一番有害だがオゾン層のおかげで地表には降り注ぎません。
肌荒れにはUVBを防ぐのが大切
1-2.紫外線の量
①ピーク時期
UVAは1年中降り注いでいて特に6月が多くUVBは春から増えて7.8月がピーク。
②天候別の紫外線到達率
快晴-100% 晴れ-90% 薄曇り-85% 曇り-60% 雨-30%
太陽が上昇すれば紫外線も強くなりますから、1日で最も紫外線量が多いのは午前9時から午後2時まで。
UVBは雲があれば遮断されますが、UVAは雲も窓ガラスも突き抜けるので365日一日中紫外線対策が必要といってもいいです。
2.日焼け止めの選び方
紫外線対策で日焼け止めを使用している方がほとんどだと思いますが、選び方を間違っていると効果が十分に発揮されないどころか紫外線アレルギーの原因、肌荒れの原因にもなります。
【SPFとPA】
「SPF」はUVBの防御効果を示しています。
SPFの横の数字は紫外線を浴びてから赤い斑点が現れるまでの時間を示しています。
何もつけない状態で赤い斑点が20分で現れる人がSPF40の日焼け止めを使用した場合、20×40=800分は赤い斑点が現れないということを表します。
「PA」はUVAの防御効果を示しています。
PAの横の+表示は皮膚の黒化が起こる原因を防ぐ効果の高さを示していて、+が多いほど効果は高いとされています。
- PA+ :PFA2以上4未満・UV-A防御効果がある
- PA++ :PFA4以上8未満・UV-A防御効果がかなりある。
- PA+++:PFA8以上・UV-A防御効果が非常にある。
(参考:日本化粧品工業)
2-1.日焼け止めの使い方
SPFとPAの値は日焼け止めをたっぷり塗った状態での検証なので、普段使いで薄く塗る場合はこまめに塗り直す必要があります。
面倒だからと一年中SPFの数値が高い日焼け止めを使っていると、肌本来の機能が衰え日焼け止めを塗り忘れたときの肌ダメージが大きくなる可能性があります。
季節と天気によって使い分けた方が肌には良いです。
2-2.日焼け止めに含まれる成分
日焼け止めには「紫外線拡散剤」と「紫外線吸収剤」が含まれています。
- 「紫外線拡散剤」-二酸化チタンや酸化亜鉛などの白色顔料が光を反射し肌を守る
- 「紫外線吸収剤」-有機化合物らによって紫外線を吸収し熱として放出する
刺激が強いのは紫外線吸収剤です。
紫外線を熱に変えて放出するということは顔の上で化学反応が起こっており、肌に負担をかけることになります。
お子様や肌が敏感で弱い人は「吸収剤不使用」「ノンケミカル」のものを選びましょう。
2-3.日焼け止めの落とし方
日焼け止めは肌を紫外線から守ってはいますが、肌に悪いものもじゃんじゃん配合されています。
きちんと落とさなければシミや毛穴、乾燥などの肌荒れ悪化の原因になります。
SPFの高い日焼け止めほど落ちにくくなっています。
最近の日焼け止め種類別の洗浄方法は下記4つです。
- お湯で落ちる
- 洗顔・石鹸で落ちる
- クレンジングで落ちる
- 専用クレンジングで落ちる
お湯で落ちるタイプを使用しているのに洗顔料でゴシゴシ洗いすぎている人は肌を余計に傷つけていることになります。
顔の皮膚は体よりデリケートなので負担の少ない洗い方をしましょう。
【SPF50】
紫外線カット最大数であるSPF50の日焼け止めはウォータープルーフ処方がほとんど。
その成分は脂の成分が含まれているため水溶性の汚れを落とす洗顔では簡単に落ちません。
油には油溶性の汚れ落としであるオイルクレンジングをおすすめします。
【SPF30以下】
ウォータープルーフ処方されていてもメイク落としと洗顔で落ちるものが多く、オイルクレンジングでなくてもクリームタイプ・ミルクタイプのクレンジングでも落ちます。
敏感肌の人はシートやオイルクレンジングは避け、クリーム・ミルクタイプのクレンジングを選ぶと良いと思います。
2-4.乾燥肌の日焼け止め
乾燥肌の人は肌に傷がつきやすくトラブルの起きやすい状態。
日焼け止めは肌の水分や皮脂を吸収し余計に乾燥させる成分が入っています。
なるべくノンケミカルで保湿効果のある日焼け止めを使いましょう。
レジャーに出かけるとき以外はSPF30のもので十分。
無駄にSPF50なんて使ってはいけません。
3.まとめ
レジャーの時→SPF50
普段使い→SPF30
こまめに塗り直す
肌荒れする人は保湿効果があり、SPF値の少ないもの
クレンジングは日焼け止めのタイプに合わせて負担を最小限にし、紫外線吸収剤不使用であるノンケミカルの日焼け止めを使いましょう。