求人誌の雇用形態の欄には、派遣社員だったり契約社員だったり期間社員と書いてありますが、実際どんな違いがあるか分かりますか?
今回はそんな雇用形態の違いについて紹介していきます。
1.それぞれの雇用形態の違い
1-1.派遣社員の場合
派遣社員が雇用契約を結ぶ相手は派遣会社です。
派遣社員の給料も、当然派遣会社から支給されます。
ですが、勤務先はその派遣会社ではなく別の企業になります。
派遣社員は、派遣会社から別の企業に派遣されて労働することで給料を得られるのです。
出向先の企業では仕事の指示はしてくれますが、福利厚生や勤怠管理は派遣会社の担当になっています。
派遣社員になるメリットとしては、仕事内容が明確に約束されているので自分のやりたい仕事に集中できる利点があります。
子供のいる女性など、短時間勤務しかできない場合でもその条件に合った仕事を紹介してもらえるので、無理なく仕事をしていくことができるのも嬉しいですね。
自分のライフスタイルに合わせて働きやすいのが、派遣社員です。
1-2.契約社員の場合
次に契約社員の場合ですが、雇用契約を結ぶ相手は勤務先の企業です。
正社員と違い、契約社員の雇用期間は最長で3年と定められています。
一部例外があって、専門分野での契約社員と60歳以上の方の場合は最長5年までの契約ができます。
勤務時間は正社員と違い雇用契約ごとに決められるので、派遣社員と同様に自分のライフスタイルに合わせて働くことも可能です。
契約社員の一番のメリットは、2重契約ができることです。
正社員は複数の企業と雇用契約を結ぶことができませんが、契約社員は正社員と違い勤務する曜日さえ調整できれば複数の企業で働くことができます。
より多くの企業で一つの仕事の経験を積みたいと考えている方には、契約社員という働き方も良いですね。
1-3.期間社員の場合
最後の期間社員ですが、意味合いとしては契約社員と違いがありません。
期間社員も、雇用契約を結ぶ相手は勤務先の企業とです。
期間社員は製造業などの業種の募集でよく見かけますね。
期間社員も契約社員と同様に雇用期間が定められています。
契約を結ぶ企業によっては、期間満了時にお祝い金などを支給しているケースもあるので、待遇をキチンと把握してから契約すると良いでしょう。
2.雇用形態ごとの割合
非正規雇用での労働者の割合は全体の4割を超えたと言われています。
その非正規雇用労働者の中での内訳は、派遣社員が約6%、契約社員と期間社員が約15%となっています。
派遣社員や契約社員の増加を問題視する声も多いですが、実態は少し違い、パートやアルバイトの割合が多いのです。
非正規雇用と違い、正規雇用の正社員は減少傾向にあります。
企業が正社員を確保する余裕がない、正社員は欲しいけど良い人材がいない、というのが理由になっています。
少子化の影響もあり、日本の労働者の数は確実に減少しています。
IT業界や物流業界ではすでに深刻な労働者不足が問題になっていますが、この流れは今後、どの業界でも大きな問題となってくるでしょう。
派遣社員だから、契約社員だから、期間社員だから、と言っていられない時代はすぐ側まで迫っています。
雇用形態の違いに関わらず労働者全体の待遇が改善されないと、今後ますます深刻な労働者不足になってしまいますが、現状では打開策は見つけられていません。
派遣社員や期間社員では製造業の企業での勤務も多く、正社員と違い繁忙期が過ぎると契約期間に関わらず解雇されてしまうという問題も起きています。
非正規雇用の場合、同一企業で5年働いた場合は正社員と同様に契約期間がない雇用へと切り替えて貰える法律になりました。
派遣社員、契約社員、期間社員の労働者の待遇が更に改善されていく社会になって欲しいと思います。
3.まとめ
今回は非正規雇用の労働者の特徴や違いを紹介しました。
それぞれの働き方にはメリットもありますが、安定性や給料面でのデメリットも存在します。
考え方によっては今労働者は貴重な存在になってきているので、自分に合った働き方を見つけて楽しく仕事をしていきましょう。