ブラックミュージックを聴いてみたいけど、どんなアーティストや楽曲から聴けば良いのかわからないといった方もいるかもしれません。
今回はブラックミュージック入門者にオススメの名盤を6つ選んでみました。
色々なジャンルで紹介していきますので、興味のありそうな名盤があれば是非聴いてみてください。
あなたのブラックミュージックライフがスタートするきっかけになれば嬉しいです。
目次
1.Miles Davis / Kind of Blue
1959年にリリースされたジャズアルバムで、モードジャズと呼ばれる新しいスタイルを提示したジャズのターニングポイントとなる歴史的名盤です。
マイルス・デイヴィスはアメリカ合衆国イリノイ州のオールトンで生まれた「ジャズの帝王」と呼ばれるジャズトランペット奏者です。
今までのアルバムを聴いていただけるとわかると思いますが、マイルス・デイヴィスは常に新しいスタイルに挑戦し変化し続けてきたアーティストです。
型にはまることを嫌い、ジャズミュージシャンと呼ばれることも嫌っていたようです。
この「Kind of Blue」というアルバムも、当時マンネリ化したジャズシーンに一石を投じる作品となりました。
「Kind of Blue」以降も常に変化、進化を続け様々な作品を作り出し、自分の音楽を追求し続けました。
古くからのファンはその振り幅についていけず、批判するもの、称賛するものに大きく分かれ常にリスナーの話題となってきました。
マイルス・デイヴィスのすべてのアルバムを聴いて、その生き様を感じるのも楽しみ方のひとつです。
2.John Coltrane / A Love Supreme
ジョン・コルトレーンはアメリカ合衆国ノースカロライナ州出身のサックス奏者で、先ほど紹介したマイルス・デイヴィスの「Kind of Blue」にもサックスで参加しています。
ジョン・コルトレーンと同い年であるマイルス・デイヴィスからの影響も強く受けており、常に進化を続けていたアーティストの一人です。
すべてのサックス奏者はジョン・コルトレーンの影響を受けているとまで言われるジャズの巨人です。
その進化の過程でリリースしたアルバムのひとつがこの「A Love Supreme」で、自身のアルバムの中で一番のセールスを誇ります。
このアルバムは神に捧げた4部構成による組曲となっており、ユダヤ教のカバラの書物から影響を受けていると言われています。
こういう説明をすると難しく考えてしまうかもしれませんが、気軽に聴いてみてください。
神秘的な雰囲気を漂わせているとても良い作品です。
3.James Brown / Sex Machine
「ファンクの帝王」と呼ばれるジェームス・ブラウンによる1970年リリースのライブアルバムです。
その名の通りファンクというスタイルを生み出したと言われているアーティストです。
スタジオ録音もありますがライブ音源中心のアルバムなので、しっかりとファンクの熱気が伝わってくる名盤です。
ジェームス・ブラウンという名前や「ゲロッパ!」というフレーズは聞いたことがあるかもしれませんが、きちんとアルバムを聴いたことがない方はこのアルバムから聴き始めてみてはいかがでしょうか。
4.Donny Hathaway / Live
1972年にリリースされたダニー・ハサウェイの歴史的ライブアルバムです。
ダニー・ハサウェイはアメリカ合衆国イリノイ州のシカゴ生まれのソウルシンガーです。
名門ハワード大学ではクラシック音楽を学び、主席で卒業したエリートです。
卒業後はミュージシャンの道を選び、作曲家、シンガーソングライターとして活動しましたが、34歳という若さで自ら命を断ち、短い生涯を終えました。
このアルバムは、販売当時のレコードをリスナーが聴きすぎていて、現在は状態の良いオリジナル盤にはなかなか出会えないと言われるほどの名盤です。
たくさんのアーティストがライブアルバムをリリースしていますが、ここまで会場の雰囲気がビシビシと伝わってくるライブアルバムはなかなかありません。
録音状態も非常に良く、ライブ会場にいるような臨場感を味わうことができます。
マーヴィン・ゲイの名曲「What’s Going On」のカバーも、オリジナルの曲と肩を並べるほどの素晴らしいカバーです。
レコードのオリジナル盤を見つけたらすぐに買った方が良いくらいオススメです。
5.Curtis Mayfield / Super Fly
1972年に映画「スーパーフライ」のサウンドトラックとして制作、リリースされたカーティス・メイフィールドのアルバムです。
カーティス・メイフィールドは、もともとはインプレッションズというバンドでシンガーとして音楽活動を始めましたが、その後ソロとして活動を開始します。
プロデューサーとしても多くのアーティストを手がけているマルチプレイヤーです。
映画のサウンドトラックということで内容に沿った楽曲となっており、映画も合わせて観るのをオススメします。
このアルバムはセールス的にも大ヒットし、アメリカのBillboard Hot 100で1位を獲得しており、後のアーティスト達に大きな影響を与えたアルバムです。
カーティス・メイフィールドは、優しい歌声が特徴的で聞いていて非常に気持ちが良いです。
6.BOB MARLEY & THE WAILERS / LIVE!
レゲエの神様と呼ばれるボブ・マーリー率いる、ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの1975年のロンドンでのライブを収録したアルバムです。
ボブ・マーリーはレゲエというジャンルを確立させた人物で、メッセージ性の強い歌詞が特徴です。
愛、自由、人種差別、平和、人生についてなど前向きなメッセージで多くの人に影響を与えました。
また「レベルミュージック」という反抗の音楽としても有名です。
反抗とは、政府、体制、差別などに対しての反抗です。
黒人差別の歴史も根強く残っており、自由を求めるがゆえの反抗です。
このような姿勢が多くの人に影響を与え、レゲエという音楽はボブ・マーリーの存在によって全世界に広がりました。
レゲエを聴き始めるにはピッタリの名盤かと思います。
7.まとめ
今回はブラックミュージック入門者にオススメの名盤を様々なジャンルから紹介しました。
音楽を聴き始めるきっかけは色々あると思いますが、凝り固まった考えで聴き始めると疲れてしまいますよね。
特にブラックミュージックとなると少し構えてしまう方も多いかもしれません。
まずは気軽に聞いてみて、お気に入りが見つかったらそのアーティストの歴史や背景を掘り下げていくと、意外な関係性や面白い発見があると思いますよ。
肩の力を抜いて聴いてみてくださいね。
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