最近「UR賃貸(団地)」が人気になってきているのをご存知でしょうか?
敷金・礼金が不要ということで注目を集めるようになりました。
ただ、UR賃貸(団地)は誰でも借りられるというわけではなく、収入などの審査や、一定の契約条件が必要になります。
今回はUR賃貸(団地)の審査基準や、メリット・デメリットについてまとめてみました。
目次
1.UR賃貸とは?
UR賃貸とは、「団地」と呼ばれている集合住宅を始めとした「元公団住宅郡」のことをいいます。
元公団住宅というのは、戦後に発足された勤労者向けの「日本住宅公団」という団体が経営していた住宅になります。
その後、日本住宅公団や宅地開発公団地域整備振興公団などの団地を管理していた公団は、形を変えながら続き、平成16年に独立行政法人として「UR都市再生機構」になりました。
過去に作られた団地や分譲、賃貸住宅の管理や運営、場合によってはリフォームや解体などを「UR都市再生機構」が管理することになりました。
そして、UR都市再生機構が提供する前にあった団地のことを「UR賃貸」と呼ばれるようになりました。
2.審査について
UR賃貸では、入居の際に申し込み資格を設けており、この条件に適さない場合はまず申し込みができません。
公示されている基準を達していなければ申し込みができないのです。
ただ、クレジットカードなどの人を選ぶ審査とはまた考え方が違います。
基準に達していれば落ちることはなかなかありません。
3.申し込み資格
UR賃貸の申し込み資格は4つあります。
3-1.日本又は条件を満たす外国籍で継続した居住
日本国籍を保有しているか、特定の条件をクリアしている外国籍の方で自分が住むために利用するのであれば借りれるという条項です。
民泊などの利用は、してはいけないという決まりがあります。
ただし、単身赴任中の方が一緒に住んでいた家族のために借りる場合は通勤時間などの契約条件付きですが特例があります。
3-2.入居可能日から1ヶ月以内に入居
入居の申し込みだけして、後は放置するということはしてはいけないということです。
本人と同居家族が団地内でトラブルを起こさないという取り決めもあります。
その他にも、住民を怖がらせるような不当な言動や行動はしてはいけません。
3-3.暴力団員や関係者ではない
申し込みをした方や同居人が暴力団の人ではない、または関係者ではないことが条件です。
そして、組織にたいして事務やアジトとして借りている団地を提供したり関係者を立ち入らせない条件があります。
3-4.収入と貯蓄が基準額以上
家賃に対して、一定額の収入と貯蓄がある方でなければ申し込みをすることができません。
しかし、特例として高齢者や身体障害者の方は利用できることがあります。
4.収入額
収入部分では、一切妥協なくしっかりと基準に達していないと申し込みすることはできません。
具体的には、申し込み本人の毎月平均収入額が基準月収額以上であること。
基準貯蓄額以上の方が条件となっています。
「基準月収額」とは、家賃の4倍または、33万円、家賃額が20万円を越える住宅については40万円の収入のことです。
「基準貯蓄額」とは、家賃の100倍になります。
しかし、毎月の平均収入額が基準月収額の1/2以上の方は、月額家賃の50倍になります。
この場合、所得証明書と貯蓄を証明する書類の提出が必要になります。
同居家族と合算で本人の収入額を下げることは可能です。
18歳以上や学生、60歳以上の高齢者、身体障害者は収入面で問題が起こりやすいので基準月収を下げる特例があるんです。
参考:UR都市機構 http://www.ur-net.go.jp/tebiki/a-license.html
5.年収について
UR賃貸の審査に受かるためには、単身の場合で「年収300万円以上」ファミリーの場合は「年収396万円以上」が必要になります。
つまり、単身の場合で年収が300万円未満、ファミリーの場合だと396万円未満だと審査に落とされてしまうということなのです。
ここで、UR賃貸の審査に落とされないための2つのテクニックをご紹介させていただきます。
5-1.夫婦どちらかが300万円以上
基本的に、ファミリーで住む場合夫婦合計年収396万円以上ではないといけません。
でも実際は、単身扱いで申し込みをして審査に受かったのをファミリーで住むという裏テクを使っている方が多いそうなんです。
仕事を増やして年収が300万円を越えた時点で審査に申し込めば受かる確率が高くなります。
5-2.仕事を増やす
年収の基準に足りていなければ、仕事を増やして給料の高い仕事を選び、年収300万円以上の数字に持っていく必要があります。
審査に受かれば300万円未満になっても出て行かなければならないことは、ほぼありません。
簡単に言えば、いかにして審査に受かるために年収を確保するかがとても重要になってきます。
6.URの先着とは?
URの「先着」というのは、空きがでたらその日にうちに営業所に行き、先に予約を申し込んだ方に対して、一週間の猶予とともに契約する権利が与えられるという制度なんですよ♪
7.UR賃貸(団地)のメリット
UR賃貸には下記のようなメリットがあります。
- 礼金・仲介手数料・更新料・保証人が必要ない
- 通常の使用に伴う損耗等の復旧費用をUR都市機構が負担してくれる
- インターネットでの申込みが可能
- 間取りのバリエーションがある
8.UR賃貸(団地)のデメリット
メリットがあれば、デメリットも存在します。
下記のようなデメリットがUR賃貸(団地)にはあります。
- 申し込みが先着順なので、常に空いているわけではない
- 家賃が意外と高い
- 入居審査がある
- 保証人が不要なので、色んなタイプの住人がいる
9.まとめ
UR賃貸には年収や貯蓄の審査など一定の契約条件がありますが、頑張れば何とかなりそうな条件だと思います。
メリット・デメリットがありますが、住めるとなるとオトクなので、引っ越しを考えている方は一つの方法として検討してみる価値があると思います。