歯科矯正に年齢制限なし!大人の治療費用はいくら?

歯列矯正

笑った時にチラッと見える八重歯、かわいいですよね。実はこの八重歯は「不正咬合」の一種で、歯科矯正治療の対象になります。

日本人に多いと言われる八重歯ですが、欧米人に比べて顎の奥行きが短いため、歯がねじれたり重なり合ったりしてしまうそうです。

歯科矯正治療を希望する方の多くは、見た目のコンプレックス解消が目的です。

子どもの頃は必要性を感じなかったけど、大人になってから歯並びを気にする方も多いのではないでしょうか?

今回は、大人の歯科矯正治療について、気になる費用も含めてご紹介します。

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1.歯科矯正とは

歯科矯正治療とは、単に歯並びをきれいにするためだけでなく、顎の位置や口元のバランス・発音や咀嚼といった口腔機能の改善をも含めた治療です。

子どもの頃に治療を始めるイメージを持つ方が多いと思いますが、大人になってからでも治療できます。

まずは、歯科矯正治療のメリットとデメリットをみていきましょう。

1-1.歯科矯正のメリット

①会話や食事が楽しめる

きれいな歯並びやフェイスラインを手に入れることができます。

「出っ歯」「すきっ歯」「受け口」も歯科矯正により改善できます。

自分ではどうすることもできなかったコンプレックスの解決に繋がります。

歯並びが良くなれば、人前で口を開けることに抵抗もなくなり、食事や会話が心から楽しめそうですよね。

②口腔機能が改善される

噛み合わせの向上によって、発音や咀嚼機能が改善されます。

身の回りに「サ行」「タ行」「ナ行」「ラ行」の発音が苦手な方はいませんか?

これらの音は、前歯の隙間を利用したり、舌を歯の裏にくっつけて発音します。

中でも「サ行」は破裂音といい、前歯を合わせてその間を息が漏れることで発音される音です。

そのため歯並びの悪い方は、前歯から意図しない息の漏れ方をするため「サ行」をうまく発音できないことがあります。

歯科矯正治療は、見た目・口腔機能の改善に繋がる、まさに一石二鳥の治療なんですね。

③グローバルに活躍できる

歯科矯正が普及している欧米において、きれいな歯並びは好印象をもたらす大切な要因です。

世界で活躍する人にとって、きれいな歯並びは必要不可欠と言っても過言ではありません。

1-2.歯科矯正のデメリット

①治療期間が長い

歯科矯正には、初診から治療完了まで様々な段階があります。詳細を知りたい方は2-2.どのくらいの期間がかかる?を参考にしてください。

期間は半年~4年以上と個人差があり、その要因には、骨格・治療を開始する年齢・歯並びの状態などが挙げられます。

②治療費用が高い

歯科矯正は健康保険の適用外です。すべて自費による自由診療です。

成人の場合は、60~100万円の治療費が目安となります。

また、大人の場合はなるべく目立たない治療法を選択する方もいます。その場合は、上記金額の1.5倍程度かかるのが一般的です。

③ケアが必要

矯正器具を装着すると、歯磨きがしづらくなるため、むし歯や歯周病のリクスが高くなります。

特に、奥歯の装置周辺には食物の残りカスが停滞しやすく、むし歯が発生したり、歯肉が盛り上がることがあります。

矯正用の歯ブラシや円錐形の歯間ブラシを併用するなど、日々のケアもしっかり行う必要があります。

歯並び

2.大人でも矯正治療は受けられる?

もちろん受けることができます。しかし、子どもの治療よりも期間がかかる場合もあるようです。

年齢や治療の流れについて詳しく紹介します。

2-1.年齢制限はあるの?

大人の場合はいつ開始してもかまいません。

ただし、むし歯や歯周病などがある場合は、その治療を終えてからでないと矯正治療を受けられません。

子どもの場合は、大きく2段階の治療に分けられており、年齢によって治療内容が異なります。

顎の骨などの骨格を矯正する「1期治療」、歯並びを調整する「2期治療」です。

1期治療は6歳~11歳頃、2期治療は永久歯が生えそろう12歳以降が治療開始の目安です。

大人は永久歯が生えそろっているため、2期治療から開始されます。

3歳~6歳頃でも、本人が治療に協力的であれば、正常な発育を促す治療を始められるそうです。

「指しゃぶり」「迎え舌」などの習慣は、歯並びに悪影響を与える要因でもあります。早いうちに対策しておきたいですよね。

2-2.どのくらいの期間がかかる?

具体的な期間を明示したいところですが、回答としては「個人差による」です。

歯科矯正治療は、顎の関係を改善したり、歯を無理のない程度に少しずつ動かすため、予想以上に長引いたり、逆に予想外に早く終わることがあります。

特に大人の治療では、堅い骨の中の歯を慎重に移動するため、思いのほか長引くことがあります。

参考のため、治療の流れと目安期間をまとめました。

【大人の歯科矯正治療の流れ】

  1. 矯正相談(初診)⇒問診・視診・治療希望の確認を行います。
  2. 精密検査⇒記録表・口腔模型製作・顔面写真撮影・口腔写真撮影・X線写真撮影など。
  3. 矯正診断⇒精密検査の結果をもとに、治療計画・治療方法・矯正料金などの説明。
  4. 動的治療⇒様々な矯正装置を使い、歯を移動します。
  5. 静的治療⇒移動した歯が新しい場所に落ち着くまでおさえておきます。

【目安期間】

  1. 矯正検査から矯正診断まで⇒1か月~3か月程度
  2. 動的治療⇒半年~3年程度
  3. 静的治療⇒2年~4年程度

2-3.器具が目立つのでは?

歯科矯正では、矯正装置や治療法にたくさんの種類があります。

矯正治療でよく目にする、歯の表面にくっつけられた金属のような器具がありますよね。

一般に多く用いられているのが「マルチブラケット」という装置です。

マルチブラケット装置とは、歯にブラケットやチューブという器具をつけ、そこにワイヤー(矯正線)を通し、歯を正しい位置に並べるための装置です。

治療に必要な装置とはいえ、やはり目立ちますし、なんとかしたいですよね。

ブラケットやワイヤーには、非金属のものや、白く塗装されたものも存在します。

金属のものよりも強度が落ちるというデメリットもありますが、矯正器具とは長い付き合いになるので、見た目に配慮された素材を選択するのも大事かもしれませんね。

また、歯の裏側にブラケットを装着する方法もあります。

こちらは歯の表面に器具自体がついていないため、目立たずに治療ができます。

しかし、歯の内側に器具があるので、口腔内の違和感が増加するというデメリットもあります。

強度をとるのか?見た目を優先するのか?悩みどころですよね。

また、治療法の選択によって費用がどの程度変わるのかも気になります。

3.大人の矯正治療の費用は?

歯科矯正治療は自由診療です。

成人の場合は、60~100万円の治療費が目安となります。

治療法の選択によっても費用は変わってきます。下記に治療法の特徴と費用目安をまとめました。

裏側ブラケット矯正 120万円

ブラケットの器具を裏側(舌側)に装着する方法です。

見た目には矯正していることが分かりにくいですが、技術的には難しく、費用も高めになることが多いようです。

マウスピース矯正 80万

マウスピースを用いた方法です。多少のズレを直すようなときに使われることが多く、大きく歯を動かす必要がある場合には、あまり使われません。

セラミック矯正 1本あたり7万~15万円

歯の見た目をより美しく整えるために行う矯正方法です。既存の歯に、歯の色に近いセラミックをかぶせて白い歯に見せたり、かぶせるセラミックの形を整えて噛み合わせを改善したりするような場合に用いる方法です。

部分矯正 15万~40万円

特に前歯の並びを整えるのに用いられる方法です。

前歯だけにブラケット矯正を施したり、マウスピースを用いたりします。

セラミック矯正を組み合わせる「ハイブリッド矯正」という方法もあります。

口元

4.まとめ

大人の歯科矯正治療には、年齢などの制限はなくいつでも始めることができますが、高額な治療費と長い治療期間が伴います。

ただ、歯並びの改善によって得られるメリットを考えれば、それだけの価値はありそうです。

コンプレックスとうまく付き合っていくか、お金と時間をかけて解消するかはあなた次第です。

是非、今回の記事を参考にして頂き、治療を検討してみて下さいね。

【参考サイト】

EPARK歯科 http://haisha-yoyaku.jp

日本歯科医師会 https://www.jda.or.jp

日本矯正歯科学会 http://www.jos.gr.jp

矯正歯科ネット http://www.kyousei-shika.net

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