幼い子供を抱えるママがパートの応募面接を受けるとき決まって訊かれる質問があります。
「お子さんが急に熱を出したとき誰か見てくれる家族はいますか?」
急な発熱に限らず、学校行事、台風に伴う休校等、子供を抱えながら仕事をするのは想像以上に大変なもの。
「私だって社会と接点を持ちたい。でも子供を優先させて会社に迷惑かけるのは申し訳ない…」
働きたくてもそこがネックになって一歩踏み出せずにいるママも多いのではないでしょうか。
そこで私自身の経験も交えながら、会社の中で子持ちのパートタイマーを取り巻く現状と、子持ちパートが働きやすい仕事についてお話してみたいと思います。
1.子持ちパートが迷惑とされる理由
「すみません…子供が急に熱を出してしまって…今日お休みさせていただけないでしょうか?」
何度経験してもこの一言を伝えるのはなかなかに勇気が要ります。
パートといえども会社にとっては重要な戦力。
一人欠けるとシフトの組み直しをする人がおり、代わりに仕事をする人がおり、その代わりの人の仕事をフォローする人がおり、あるいは仕事自体が後日にずれ込んだり…。
会社やそこで働く人にとってパートの急な欠勤は自分達にしわ寄せが来るのであまりありがたくないのが実情です。
ネットで呟かれる声を見てみましょう。
パートさんあまりに子供の体調不良で休むからまたかまじか本当かよ困ったぞ状態
— よぬ (@yo_nu_ppp) 2018年6月22日
低賃金でお馴染みのバイト先
この台風でも通常営業
しかもパートは子供が休みになったとかで来ないパターンが激増で、学生バイトが休む権利はほぼ無し
その上、電車は止まるけど車通勤は認めず— ちくわぶアメリカン風味 (@chikuwakk634534) 2018年9月3日
授業参観や部活の試合などの学校行事なら予め日程が分かるのでシフトを動かしやすいですが、急な体調不良、インフルエンザなどによる学級閉鎖、災害による休校などの突発的な出来事ではもうお手上げです。
「昔は子供が熱を出ても家に残して出勤したし、学校行事よりも仕事を優先させたものだけどねぇ」とおっしゃる大先輩もいらっしゃいます。
しかし現在では、少子化という社会情勢もあってか親の子供への関わり方の質が以前より重要視されるようになりました。
学校では夫婦揃って行事に参加する人も多く、自分の子供だけ親が参加してない、なんてことにはしたくないもの。
かといって旦那が育児休業を取ってくれるでもなく、病時保育施設はいつも予約で満員。
ワーキングママを取り巻く環境はなかなか厳しいのが現状です。
2.子持ちパートが働きやすい職場
では、そんな悩めるママたちが安心して子育てと両立できる職場はないものでしょうか?
私自身の経験や知人から聞いた話、ネットの情報などを総合すると次のような職場に子持ちパートさんが集まるようです。
- 従業員数が多い(特に女性)
- 仕事を自分でやりくりできる
- 深夜や早朝に働ける
働いている人とそれだけ欠勤したパートの代えが効きやすいといえます。
また、フレックス制やノルマ制など就業時間にこだわらない職場であれば欠勤した分の仕事を後で穴埋めすることもできます。
睡眠時間が確保できるようであれば子供の学校行事に重複しない時間帯で働ける深夜や早朝の仕事を選ぶ手も。
ハローワークの求人票に従業員数の男女の人数、平均年齢の項目がありますよね。
そこで女性の割合が多い職場だと子持ちパートを多く雇っている可能性があります。
ただし同年代のママが多いと学校行事がバッティングしたときシフトの助け合いが難しくなることがあるので年齢層の幅も忘れずチェックを。
3.子持ちパートが働きやすい仕事
前項でのお話を踏まえると次のような仕事が比較的働きやすいといえるのではないでしょうか。
- 大型スーパー
- 中~大規模な工場
- 派遣
- 生保レディ
- 開店時間の長い飲食店
実際、私も中小企業の食品工場に勤めていますが、子持ちパートのママが多く上司も理解のある方で助かっています。
いわゆるブラック企業と呼ばれるところは従業員を選り好みしない分、わりと融通をきかせてくれることもあるようです。
4.まとめ
女性の社会進出が進んでいるとはいえ子持ちパートはなかなか歓迎されない世の中。
法整備も十分でなく、働くママにとって子育てと仕事の両立は悩ましい問題です。
この難しい問題をクリアするには周囲の協力と職場の理解が欠かせません。
同じような境遇のママが採用されている職場だと会社側で協力してもらいやすいです。
しかし「欠勤は仕方ないもの」と甘え過ぎるのはNG!
自分の都合がつくときに、迷惑をかけた分フォローに入る、積極的にシフトの調整に協力する等、普段から良い人間関係を築いておくことが大切です。