採血のときって腕にゴムバンドを巻かれますよね。
これは駆血帯(くけつたい)と呼ばれています。
では、なぜ採血のときにこのバンドを巻く必要があるのでしょうか。
また、ゴムバンドを使わないとどうなるのか疑問に思ったことがある人もいるでしょう。
今回はゴムバンドを使う理由と、使わなかった場合どうなるのかについてお話していきたいと思います。
1.採血のときにゴムバンドを使う理由
ゴムバンドを巻かれるときって結構締められませんか?
締め付けすぎて痛くなることもありますよね。
では、ゴムバンドはなんのために使われているのでしょうか。
まず、採血をするときって看護師が血管を探しますよね。
血管が盛り上がっている人でない限り、普通の状態だと血管は皮膚の奥深くにあり、肉眼で確認することはできません。
確認することができたとしても意外と奥深くに血管が通っている場合もあったりして、血管を確定するまでに時間がかかってしまうんですね。
そこで使用するのがゴムバンド。
血液は全身を巡っていますよね。
心臓から送り出された血液は全身を巡って再び心臓に戻っていきます。
ここでポイントなのが心臓に戻っていく血液です。
ゴムバンドをすることで血液が心臓に戻っていくのを一時的に阻止します。
そうすると心臓からはどんどん血液が送り出されていくわけですから、だんだんと血管に血が溜まっていきますよね。
これは怒張と言って、血管が少しずつ膨らみ盛り上がってきます。
こうすることで血管が探しやすくなり、確実に針を刺すことができるんです。
2.採血のときにゴムバンドを使わないときはどういうことが起きる?
では採血のときにゴムバンドを使わないとどうなるのでしょうか。
内容についてまとめてみました。
- 採血スピッツに血が出てくるスピードが遅くなり時間がかかる。
- 採血に時間がかかると、針がずれてしまうこともある。
- 気分を悪くすることがある。
ゴムバンドをしていれば、血が勢いよくスピッツに出てきますが、ゴムバンドをしていない場合血管はペタンとなっているので、採血をするのにはとても時間がかかってしまいます。
そうなると針が途中でずれて血管の壁に傷をつけ、内出血をしたり神経に触って痛みを感じる場合があります。
また、気分を悪くする人もいるんですね。
そのためできればゴムバンドを使うことをおすすめします。
3.まとめ
いかがだったでしょうか。
採血の時に腕に巻かれるゴムバンドを使うのにもちゃんとした理由があったんですね。
またゴムバンドは長い時間巻いたままにしていると気分が悪くなることがあります。
締め付けすぎもよくありません。
採血をしてもらうとき、ゴムバンドの締め付けが痛い場合は遠慮なくスタッフに伝えましょう。
採血時のゴムバンドの役割は静脈血の還流を阻止し、末梢静脈を怒張させて穿刺部位の選定を容易にするためです。
今回紹介した内容が参考になれば嬉しいです。